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救いの女神

2,3日前から腰に痛みを感じていました。自分でも腰の筋肉が張っているのを自覚していたので、セルフケアをしていたのですがよくなりません。

そんな時に頼もしい友人が来訪しました。友人のMちゃんは整体の勉強をしているのです。今は子育て中なので,もうすぐ一才になる「ぼくちゃん」と一緒に遊びに来てくれたのです。
彼女は、「ぼくちゃん」のお昼寝の合間に私の腰のケアをしてくれました。整体は骨格(関節)や筋の矯正をして身体の辛い症状をケアするので、私の緊張している広背筋や脊柱起立筋へアプローチしてもらいました。固まった筋肉をゆっくりのばし、ストレッチしながら関節をゆるめてくれます。途中「ぼくちゃん」が目覚めましたが、彼女はわが子を尻目にケアを続けてくれました。
アロマセラピストも骨格や筋肉の知識は必須です。ただなんとなくオイルマッサージをしているわけではありません。効果的な施術には必ず根拠があるのです。

15分程の彼女のセッションでしたが、私の身体と腰痛は癒されました。
まさに救いの女神でした。・・・感謝

アロマとご老人

週に一回、老人ホームで数人の方に下肢のトリートメントをさせていただいています。ホームに入所して生活しているご老人たちには、生活をサポートする方がいらして、いろいろなかたちで関わりながらご家族に代わってお世話をしてくださいます。

ご老人は必ず何らかの疾患や障害を抱えていらっしゃいます。もちろんホームはその方の生活の場なので病院とは違いますが、健康管理を考慮した体制をとっています。私もトリートメントをさせていただく者としての責任はいつも忘れないでいようと思っています。

ご老人たちのなかにはお話をする事がご不自由な方がいらっしゃいます。私はアロマトリートメントはコミュニケーションの方法のひとつになると考えています。言葉がなくても、その方の仕草には何かのメッセージがあるのです。私のトリートメントに対しての快、不快の感情も言葉がなくても伝えてくださるのです。

先日のことです・・・あるご婦人にトリートメントをさせていただきました。
その方は認知障害が高度で不穏になると、ほとんどコミュニケーションが取れない状態になってしまうのです。ベッドに横になりしばらくは落ち着かない様子でしたが、しばらくすると静かになられリラックスに導く事ができました。そして間もなく、何とその方の手がトリートメントしてほしい箇所を示したのです。言葉ではなく自分の要求を自然に表現されたのです。言葉はなくても私にはしっかり伝わりました。私はいままでに経験した事のない、この事実を謙虚に受け入れることができました。

私の願い

生きる時間が残り少ないことを感じている友人に、「大丈夫、頑張って」なんて言葉をかけることはできない。孤独な時間の経過とそれに伴う苦痛の毎日・・・そして死への恐怖をわかっているから、言葉をかけると取り乱しそうで言葉を失くしてしまう自分が情けなかった。いままで、何回も死と向き合って来たのに、何をしてきたんだろう・・・と思い悩みました。

そんな時、彼女のご遺族からの言葉をいただいたのです。
「姉は、頂いた香りをとても喜んで大切にしていました。本当にありがとうございました」 友人の声を聞くことができて、私の心は癒されたのです。

いつか病に倒れ、孤独な時間のなかに身を任せる時が訪れる。その時、アロマ(植物)の恩恵を思う存分受けることができたら、心安らかでいられると思う。そして、愛する人の温かい手のぬくもりを感じ、優しい気持ちに包まれて最後を迎えたい・・・。

もし、否定的な心の動きしかできなくて思い悩む時が訪れたなら・・・。肯定的な心の状態を発動させるスイッチを入れて元気になりたい。
アロマにはそのスイッチを入れるパワーを授ける力があるはず。スイッチを入れるのはその方自身。もしよければ、少しだけそのお手伝いをさせてほしい・・・それが、私の願い。

友人が、この願いを叶えるスイッチを入れる勇気をくれたのです。  

無言のトリートメント・・・続き

梅雨の季節だったと思い出しました。仕事を終えてから病室を訪れた時の彼女の姿は、IVH(中心静脈栄養)のチューブが痛々しく、全身状態が思わしくないことは容易に理解できました。

私は大好きなラベンダーをブレンドした香りの小瓶を手渡しました。
「いい香り・・・この香り大好きです」
「これはね、○○ちゃんをイメージしてブレンドしたのよ」

病衣からのぞく下腿は細く、足首から先は水分やリンパ液で腫れあがった様相は、彼女に残された時間が少ないことを意味していました。そして、表情から読み取れる心の状態は「安寧」とは言いがたく、眉間には苦痛の縦じわがくっきりと寄っていたのです。

横たわっている彼女の足元に回り、ブレンドオイルでトリートメントを始めました。片足づつゆっくり優しいエフルラージュだけを、何回も何回も繰り返しました。もとのような足になってほしい、少しでも気持ち良く楽になって・・・ただ、その一心で無言でトリートメントを続けたのです。

しばらくして、ポツリと彼女が話しました。
「すごく温かくて、気持ちがいい 私もアロマの勉強したい」
「一緒に勉強しようね・・・」
私は流れる涙を彼女に知られないよう、そっとぬぐいながらトリートメントを続けました・・・。

両足のトリートメントが終る頃には、消灯時間はとうに過ぎていました。友人の足のむくみは驚くくらい軽減して、そして眉間のしわも消えていたのです。帰ろうと病室を後にしようとした時、見送るためにスリッパを履きながら、彼女が笑顔で一言 「うれしい スリッパに足が入ったよ」

それから一ヶ月後・・・彼女は願いを叶えることなく、人生の幕を静かに閉じたのです。

無言のトリートメント

もうすぐ、友人の命日です。
一昨年前、彼女は2年間の闘病生活のすえ、40歳の若さでこの世を去りました。彼女は誠実な仕事のできる有能な看護師でした。
下血で緊急入院し検査の結果「癌」が見つかりました。入院する半年前から調子が悪かったのですが精密検査をすることなく、多忙な日を送っていました。
外科手術・化学療法を受け、一時は仕事に復帰しようかという程に回復した時期もありましたが、イレウス(腸閉塞)を起こし再入院したのを最後に、二度と帰らぬ人となったのです。

私は、お見舞いにいくたびに自分を責めました。
なぜ、もっと早く胃カメラ検査を受けるように勧めなかったのか?仕事の負担を少しでも軽くしてあげることができたなら「癌」にならなかったかもしれない・・・。会うたびに心が痛みました。
しかし、確実に病状は悪化していったのです。麻薬で痛みのコントロールをしていたのですが、彼女の表情からは(苦痛)の二文字が容易に想像できました。私は言葉を失いました。私にとって辛い面会となっていったのです。

ある日、私はラベンダーをベースにブレンドしたオイルで、むくんだ両足をマッサージさせてもらいました。

夜の病室で、二人だけの言葉のない静かなトリートメントが始まったのです・・・。

プロフィール

renett

Author:renett
・リ・ネットブログへようこそ!
アロマセラピストナースの大山朋子です。

・Re・nett(リネット)はホリスティックアロマテラピーのサロンです。医療経験のあるアロマセラピストナースが辛い体調やお悩みのご相談をうけながらアロマオイルマッサージをご提供させていただきます。病気療養中の方々も安心してご相談ください。リラックスして免疫力・自然治癒力を高めるお手伝いをさせてください。

笑顔と感謝を忘れないで、ゆっくり頑張っています。

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