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緩和ケア研究会

がん患者さんは、がん自体の症状のほかに、痛み、倦怠感などのさまざまな身体的な症状や、落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛を経験します。「緩和ケア」は、がん治療の初期段階から行う、身体的・精神的な苦痛を和らげるための医療です。



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新潟市民病院と県立ガンセンターが中心になり医師、看護師などの医療従事者や在宅診療に携わる関係者などで緩和ケアを考える研究会が定期的に開催されています。雪の降る天候の日でしたが市民病院の緩和ケアチームの医師からアロマテラピーについての講演のご依頼を受け「緩和ケアとアロマテラピー」についての話をさせていただきました。

代替医療の一つとして、アロマテラピーという言葉は知っていても実際を理解されている方は少ないという印象を受けました。しかし、みなさんとても熱心に聴講されていました。アロマセラピストの友人(看護師・歯科衛生士)に一緒に勉強しようと誘ったところ喜んで一緒に学ぶと言ってくれ三人で参加してきました。当日は参加された方々にアロマテラピーを身近に感じて頂きたかったのでできる限りトリートメントのタッチングの心地よさを体感していただこうと会が始まる前にハンドトリートメントをさせていただきました。


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そして、ケアの実際を説明するところではケア場面の再現をしました。ベッドの代わりにストレッチャーを準備していただきモデルに手を挙げてくれたのは消化器外科のドクターでした。「俺、肩から手にかけて痛いんだ・・・」とお悩みを話してくださいました。さっそく横になっていただき施術開始・・・友人のS子さんが丁寧に優しく施術。みんなの注目の中で頑張ってくれました。しばらく部屋の後ろで先生の施術をしている間に緩和ケアにおけるアロマテラピーの可能性についての話を続けます。
私の話が終了すると同時に背部の施術も終了しました。モデルになった外科医に感想を一言「俺の最後にはこうゆうことをしてほしいね」と・・・。とてもうれしい言葉でした。

私たちアロマセラピストが患者様のつらい症状の緩和に貢献できる可能性はとても高いと思っています。それは私が今まで経験させていただいた実績の裏付けがあります。多くの癌の患者様のアロマケアに携わることができたからです。これからも今までと同じように命あることへの感謝と、癌と闘い亡くなられた方々への敬意を忘れずに精進してゆきたいと思います。

アロマテラピー事情




旅行の話が棚上げになっていたので、今日は続きます。
アロマセラピストナースとしては、アロマ事情をお伝えできたらと渡欧するまでは考えていました。
しかし、アロマテラピー事情をリポートするほどリサーチできませんでしたが、ドラッグストアーなどに立ち寄りアロマに関する品物があるか探してみました。

イギリス、フランスともにアロマテラピーの発祥に深く関与している国だけあって街のストアーやファーマシーなどには精油やアロマを利用した症状改善のための製品がさりげなく並んでいました。ほしいときに誰でも簡単に購入することができるのがホリスティックですね。価格も日本の半分くらいで売られているので、どれもほしくなってしまいました。日本の製品は輸入品が多いので関税で仕方ないのでしょうが、「安ーい」と感激しながら何品も購入してしまいました。これは一部です。

一緒に行った友人に説明し香りも嗅いでもらったところ気に入ってもらえ家族へお土産と言って購入していました。きっと役にたつことでしょう。友人が購入したのは「PHYTOSUN/RESPIRATION」フィトサン/レスピレーションと言ってユーカリラジアタの香りがベースの風邪予防に有効なアロマスプレーでした。写真中央右の茶色のスプレー瓶です。

もっとゆっくりとアロマ事情を知りたかったのですが、あちこちでアロマに触れることが可能でしたから、生活に根付いていると感じました。さすがですね。
もっとゆっくり居ていろいろなことを知りたかったと思います・・・そうだ、また行けばいいんですね

お客様からのうれしい言葉

いつも定期的においで頂くMさん。
今日もお休みの日を使っておいでくださいました。

Mさんは新しい職場にも少しずつ慣れ、時々は一人旅を楽しむことのできる素敵な方です。そんな彼女は辛いことを乗り越えてきました。いろいろな話を私に聞かせてくださいます。

声にして自分の思いや考えを話すと、今まで混乱していた気持ちが少しずつ整理されてくることを経験します。Mさんは自分の周りで起こっている出来事との関わりを見つめながら、感情を素直に伝えてくれます。いま彼女は自分の気持ちにとても正直に生きていると私は思います。

そんなMさんは、トリートメントを受けることがとても上手です。体と心を開放してリラックスすることがとても上手なのです。最初は緊張することがあるのですが気持ちのコントリールにも慣れてきていらっしゃいます。
施術が終り顔色も良くなり笑顔になると私も安心します。

次回のお約束の日を決めて彼女はおっしゃいます。約束の日がとても楽しみで頑張れます・・・と。私もうれしい言葉が聞けて頑張れることができます。ありがとうございます。

ホリスティックアロマテラピーの臨床実践研究

群馬大学と新潟大学の共同研究講座・ホリスティックナーシングも終盤です。
すべての講義と実技が終わりましたが、臨床実践研究が残っています。

学んだ知識と技術を生かし自分の考えを融合させ根拠をもった仮説を立てる。
実際に臨床で実践して、その仮説を立証していくのです。

今回の授業はテーマを決めてその根拠に基づいた方法を考え発表しました。
受講生はそれぞれ病院に勤務する看護師です。

いままでの授業や実技でたくさんの看護師がアロマの素晴らしさを実感していました。
実技でアロママッサージを体感し、「こんなに心地よいもであるとは思っていなかった」「こんな素晴らしいことを患者さんにできるような看護がしたい」「ホリスティックナーシングの象徴であるスピリチュアルケアである」といろいろな声が聞かれました。そして期待通り今回の研究テーマに、アロマを利用する受講生が約半数近くいました。

私はきっとアロマをテーマにあげる受講生が多くいることを予想していました。
臨床でアロマセラピーを利用する看護は普及してきています。それゆえ、臨床で安全に安心してアロマテラピーを実施してほしいと考える私の気持ちは膨らみます。アロマがブームで終わらずホリスティックな部分で定着して患者さんを癒してほしいと思っています。そのためには臨床にアロマに関してのスーパーバイザーが必要なのではないか?と仮説をたてました。その仮説を検証することを研究テーマとしました。

来年2月に最終発表です。さてさてどのような研究になるのでしょうか?
きっと私とアロマセラピーが真に向かい合って、お互いに問いかけながらの研究になることでしょう。

アロマセラピストとして試される時

公的病院で一人でボランティアを初めて2年が過ぎました。今は仲間も増えて3人で活動をしています。病院のご理解と協力、そして一緒にがんばってくれる仲間あってこその活動です。

いつものように来院し、婦人科の患者さんにアロマトリートメントをさせていただいているとボランティアの担当者の方に声をかけられました。泌尿器科の足のむくみがひどい患者さんにマッサージをお願いしたい方がいらっしゃるということでした。

突然のことでしたが、すぐに泌尿器科の病棟を訪れて、初めて患者さんのYさんにお会いしました。
両下肢のむくみは思いのほかひどく、足部から浸出液が漏れ出るので吸収紙で足を覆っている状態でした。私は下肢のマッサージはこの状態ではしないほうが良いと瞬時に判断しました。しかしYさんはマッサージを楽しみにされていたようなので私は担当看護師さんに次のように話しをしました。

①下肢のアロママッサージは刺激になるので今日は実施しないほうがよい。
②しかし患者さんはマッサージを希望されているので腰部と背部、鎖骨周辺を施術することによって
 リンパの流れを整えることが期待できるかもしれない。
③タッチィングによってリラクセーションを感じていただくことができる。

以上のことを伝えました。
さすがに、担当の看護師さんは私の話す内容を理解するのに時間はかかりませんでした。
ベッドサイドでYさんに、これからアロマトリートメントマッサージをさせていただくことを説明しました。
下肢ではなく背中をさせていただくことを伝え、横向きの姿勢で背部の施術を開始しました。

施術中はYさんは静かに目を閉じていましたが、「これは毎日していただけるのですか?」「においはいろいろあるのですか?」などの会話をさせていただきました。しばらくするとYさんはウトウトされながら20分の施術は終わりました・・・。

アロママッサージの後Yさんの具合はどうであったかとても気になるところです。少しでも楽になっていただけていたなら良いのですが・・・。次回の香りには、もと大工さんだったYさんに木の香りを感じていただきたいのでサイプレスを選ぼうと思いながら帰って来ました。


アロマへの理解を示してくださる方は増えてきています。とても嬉しいことなのですがセラピーをさせていただくという事は、そこには必ず責任が伴ってきます。どのような状況であてもアロマセラピーを希望される時にできる限り応える仕事ができるように高い意識を持っていたいと思います。

今日のボランティアはアロマセラピストとしての力量を試されるような出来事でした。


プロフィール

renett

Author:renett
・リ・ネットブログへようこそ!
アロマセラピストナースの大山朋子です。

・Re・nett(リネット)はホリスティックアロマテラピーのサロンです。医療経験のあるアロマセラピストナースが辛い体調やお悩みのご相談をうけながらアロマオイルマッサージをご提供させていただきます。病気療養中の方々も安心してご相談ください。リラックスして免疫力・自然治癒力を高めるお手伝いをさせてください。

笑顔と感謝を忘れないで、ゆっくり頑張っています。

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